管理栄養士国家試験の受験資格|養成施設と実務経験の年数

管理栄養士国家試験の受験資格を解説する記事のアイキャッチ

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『自分は管理栄養士国家試験を受けられるのかな。実務経験は何年いるんだろう』と迷っている方も多いですよね。卒業した学校によって条件が違うので、人の話を聞いても自分に当てはまるか分かりにくいんです。

結論から言うと、管理栄養士国家試験の受験資格は、4年制の管理栄養士養成施設なら実務経験なしで得られます。栄養士養成施設を卒業した人は、学校の年数に応じて1〜3年以上の実務経験が必要です。

この記事を読めば、自分の卒業した学校の年数から、必要な実務経験の年数と受けられる時期がすぐに分かります。

目次

管理栄養士国家試験の受験資格は?

学校の種類と年数、実務経験で決まる

管理栄養士国家試験の受験資格は、栄養士法の第5条の3で決められています。卒業した養成施設の種類と修業年限、栄養士として働いた実務経験の年数の組み合わせで決まります。

栄養士法と、厚生労働省が出している第41回の施行公告にある受験資格を、5つのルートにまとめました。

ルート卒業した学校栄養士免許実務経験
1修業年限4年の管理栄養士養成施設(卒業見込みを含む)不要不要
2修業年限4年の栄養士養成施設必要1年以上
3修業年限3年の栄養士養成施設必要2年以上
4修業年限2年の栄養士養成施設必要3年以上
5昭和60年の制度改正前に指定された3年制の養成施設施行公告で確認施行公告で確認

ルート1以外は、まず栄養士の免許を受けてから、栄養士として実務経験を積む流れになります。

最新の受験資格は、厚生労働省の管理栄養士国家試験のページにある施行公告で確かめてみてください。

栄養士の免許と管理栄養士の免許のちがい

栄養士の免許は都道府県知事が、管理栄養士の免許は厚生労働大臣が与えます。栄養士は養成施設を卒業して申請すれば免許を受けられますが、管理栄養士は国家試験に合格する必要があります。

『栄養士の資格があれば、そのまま管理栄養士の試験も受けられるんじゃないの?』と思う方もいますよね。栄養士養成施設を卒業した人は、免許を受けたあとに実務経験を積んでから受けることになります。

資格の全体像は栄養士とは?仕事内容・資格の取り方・管理栄養士との違いで紹介しています。

卒業した学校の年数で分かる、実務経験の早見表

学校の年数が長いほど、実務経験は短くなる

栄養士養成施設は、2年制なら実務経験3年以上、3年制なら2年以上、4年制なら1年以上です。学校で学んだ年数と実務経験を足すと、どのルートも5年以上になります。

ここがこの記事でいちばん伝えたいところです。自分の卒業した学校から、何年働けば受けられるかを早見表にしました。

卒業した学校学校の年数必要な実務経験学校と実務を足した年数
短大・専門学校などの2年制の栄養士養成施設2年3年以上5年以上
専門学校などの3年制の栄養士養成施設3年2年以上5年以上
大学・専門学校などの4年制の栄養士養成施設4年1年以上5年以上
大学などの4年制の管理栄養士養成施設4年不要4年

学校と実務を足した年数は、栄養士養成施設ならどのルートでも5年以上です。管理栄養士養成施設だけは、卒業見込みの4年生の時に受けられます。

卒業した学校の年数から必要な実務経験が分かる早見表の図解

実務経験を数える期限に注意

実務経験は、いつまでの分を数えてよいかが決まっています。第41回では、実務経験を数えられる期限は令和8年12月4日まででした。

出願の受付も、令和8年11月2日から12月4日までです。『あと少しで年数が足りるはず』という人は、この日までに必要な年数に届くかを数えてみてください。

例えばこんな場合で考えてみる

2年制の短大を卒業して栄養士の免許を受け、病院の厨房で働いている人の場合です。必要な実務経験は3年以上なので、働き始めて3年がたつ年の試験から受けられる計算になります。

4年制の栄養士養成施設を卒業した人なら、実務経験は1年以上です。働き始めて1年目の秋に出願の時期がくるので、期限の日までに1年に届くかがポイントになります。

自分が受けられる回を書き出す手順
  1. 卒業した学校が、管理栄養士養成施設か栄養士養成施設かを確かめる
  2. 学校の修業年限から、必要な実務経験の年数を早見表で出す
  3. 栄養士として働き始めた日を書き出す
  4. 施行公告に出ている実務経験の期限の日までに、年数が足りるかを数える
  5. 足りる回の出願期間を、カレンダーに書き込む
よくある失敗

働き始めた日から数えるつもりで、期限の日に年数が少し足りていなかったことに出願直前で気づくケースです。勤め始めた日と期限の日を、カレンダーで照らし合わせておきましょう。

実務経験として数えられる施設と仕事

「栄養の指導に従事した」期間が条件

実務経験は、決められた施設で「栄養の指導に従事した」期間であることが条件です。どこで何年働いたかだけでなく、どんな仕事をしていたかも大事になります。

施行公告では、実務経験として認められる施設が、アからオまでの5つにまとめられています。

実務経験として認められる施設
  • 寄宿舎・学校・病院など、特定多数の人に継続的に食事を出す施設
  • 食品の製造・加工・調理・販売を仕事にする施設
  • 学校・専修学校・各種学校・幼保連携型認定こども園
  • 栄養の研究施設や、保健所など栄養の事務をあつかう行政機関
  • そのほか、栄養の知識の普及や栄養の指導が行われる施設

例えば、保育園の給食で献立をつくっている栄養士や、病院で給食の管理にかかわる栄養士は、1つ目の施設にあたると考えられます。ただし、自分の仕事が当てはまるか迷う時は、施行公告の内容を確かめてみてください。

実務経験を積んでいる間にしておきたいこと

実務経験の年数が足りるまでの期間は、受験の準備期間にもなります。仕事で出会う場面を、試験の科目と結びつけておくと、あとの勉強がぐっと楽になりますよ。

例えば、献立をつくる時に栄養素の基準を確かめる、衛生管理の手順を教科書の言葉で言いかえてみる、といった小さな工夫です。『試験勉強は年数がそろってから』と考えず、少しずつ始めておくと安心です。

出願の時に出す書類

実務経験のルートで受ける人は、出願の時に栄養士免許証の写し、卒業証明書、実務証明書などを出します。実務証明書は、働いている施設に書いてもらう書類です。

『転職していて、前の職場の分も数えたい』という場合は、それぞれの職場に証明をお願いすることになります。早めに連絡しておくと安心です。

書類誰が用意するか気をつけたいこと
受験願書自分収入印紙6,800円分を貼る(第41回)
写真自分縦6cm×横4cm、6か月以内に撮影
栄養士免許証の写し自分免許証の原本は出さずに写しを用意する
卒業証明書卒業した学校取り寄せに日数がかかることがある
実務証明書働いている(働いていた)施設職場ごとにお願いする

働きながら受ける時の流れは、栄養士から管理栄養士になるには|実務経験と受験の進め方でくわしく紹介しています。

受験資格から考える学校の選び方

実務経験なしで受けたいなら管理栄養士養成施設

卒業してすぐに管理栄養士国家試験を受けたいなら、4年制の管理栄養士養成施設を選ぶことになります。栄養士養成施設を選んだ場合は、働きながら実務経験を積んで受けるルートです。

厚生労働省の資料では、令和8年4月時点で、管理栄養士養成施設は151施設、栄養士養成施設(管理栄養士養成施設を除く)は128施設とされています。同じ4年制でも、管理栄養士養成施設か栄養士養成施設かで、受験資格の扱いが変わります。

管理栄養士養成施設を選ぶ
  • 卒業見込みの4年生で受けられる
  • 授業と国家試験の準備を並行できる
  • 修業年限は4年
栄養士養成施設を選ぶ
  • 2年制・3年制・4年制から選べる
  • 早く栄養士として働き始められる
  • 管理栄養士は実務経験を積んでから受ける

どちらがよいかは、早く働き始めたいか、在学中に管理栄養士をめざしたいかで変わります。栄養士養成施設のルートも、働きながら管理栄養士をめざせる正当な道です。

学校の種類については栄養士養成施設とは?指定の意味と学校の種類で、管理栄養士までのルート全体は管理栄養士になるには?4つのルートと国家試験までの流れで紹介しています。

社会人から目指す場合

社会人から管理栄養士をめざす場合も、まずは養成施設に入学するところから始まります。栄養士法では、養成施設に入れるのは大学に入る資格を持つ人とされています。

『働きながら通える学校はある?』と気になる方も多いはずです。現在の養成施設は昼間の学校なので、仕事との両立の仕方は入学前によく考えておきましょう。社会人からの学び直しについては、社会人から栄養士になるには|働きながら・50歳からの学び直しで紹介しています。

通信や夜間の学校では受験資格がつかない

栄養士の養成施設は、すべて昼間の学校です。全国栄養士養成施設協会の案内では、通信教育や夜間部の学校は栄養士養成施設として指定認可されていないとされています。

そのため、通信講座で勉強するだけでは、受験資格は得られません。通信講座は、受験資格がある人が試験対策として使うものと考えておきましょう。

夜間部をめぐる動き

厚生労働省の令和8年7月の専門委員会の資料では、夜間部を2028年度から設置できるようにすることを目指す案が示されています。ただし案の段階なので、最新の動きは厚生労働省の発表で確かめてみてください。

学校を比べる時は、資料を取り寄せて、管理栄養士養成施設か栄養士養成施設かを最初に確かめておくと迷いません。

栄養士ガイド

栄養士・管理栄養士の学校や講座を比べたい方へ

栄養士・管理栄養士をめざす道は、大学・短大・専門学校(養成施設)の選び方で大きく変わります。働きながら管理栄養士国家試験をめざす人には、試験対策の講座という選択肢もあります。気になる学校や講座の資料を取り寄せて、実習や国家試験の支え方、通いやすさを同じ物差しで見比べるのが近道です。比べ方のポイントをまとめました。

無料学校・講座の資料請求と比べ方を見る

栄養士の免許につながるのは、都道府県知事などが指定した養成施設です。指定の有無は学校の案内や公的機関の情報で確認できます。

受験資格についてよくある相談

受験資格について、よく寄せられる相談を3つ取り上げます。

専門学校からでも管理栄養士国家試験は受けられる?

受けられます。専門学校の栄養士養成施設を卒業して栄養士の免許を受け、学校の年数に応じた実務経験を積めば受験資格がつきます。

全国栄養士養成施設協会の案内では、専門学校には4年制・3年制・2年制があるとされています。自分の学校が何年制かで、必要な実務経験の年数が変わります。

どの学校を卒業しても、栄養士の資格そのものは同じです。違うのは、管理栄養士国家試験を受けられるまでに必要な実務経験の長さだけなんです。

パートで働いていても実務経験になる?

『正社員じゃないと実務経験として数えてもらえないの?』と不安になる方もいますよね。施行公告で示されている条件は、決められた施設で栄養の指導に従事した期間であることです。

勤務の形や時間の扱いについて迷う時は、施行公告の内容を確かめたうえで、実務証明書を書いてもらう職場とも相談してみてください。推測で判断して出願すると、あとで困ることもあります。

高校生で、受験資格がとれる学校を探している

『管理栄養士になりたいけど、どの学校を選べばいい?』という高校生の方もいるはずです。卒業見込みで受けたいなら、管理栄養士養成施設として指定されている4年制の学校を探しましょう。

例えば、こんなふうに確かめてみてください。
「この学科は管理栄養士養成施設ですか?それとも栄養士養成施設ですか?」
オープンキャンパスや資料で、この点をはっきりさせておくと安心ですよ。

管理栄養士国家試験の受験資格を確かめる3つの手順の図解

よくある質問

管理栄養士国家試験の受験資格は何ですか?

4年制の管理栄養士養成施設の卒業(見込みを含む)、または栄養士養成施設を卒業して栄養士免許を受け、学校の年数に応じた実務経験を積むことです。

2年制の短大卒だと、何年働けば受けられますか?

修業年限2年の栄養士養成施設を卒業した場合は、栄養士として3年以上の実務経験が必要です。

実務経験はいつまでの分を数えられますか?

第41回では令和8年12月4日までです。回ごとに施行公告で示されるので、最新の公告で確認してください。

通信講座だけで受験資格は得られますか?

得られません。受験資格は養成施設の卒業が前提で、通信教育の学校は栄養士養成施設として指定認可されていません。

まとめ

この記事の要点
  • 管理栄養士国家試験の受験資格は、学校の種類と年数、実務経験の年数で決まる
  • 4年制の管理栄養士養成施設は実務経験なしで、卒業見込みでも受けられる
  • 栄養士養成施設は2年制で3年以上、3年制で2年以上、4年制で1年以上の実務経験が必要
  • 実務経験は決められた施設で栄養の指導に従事した期間で、第41回は令和8年12月4日までを数える
  • 通信講座だけでは受験資格は得られない

まずは、自分が卒業した学校の種類と年数を確かめて、早見表に当てはめてみてください。受けられる年が分かれば、勉強の計画も立てやすくなりますよ。

栄養士ガイド

栄養士ガイド 編集部

栄養士・管理栄養士の仕事内容、資格の取り方、管理栄養士国家試験、病院・保育園・学校・介護施設・行政など職場ごとの働き方を、公的機関の公開情報をもとに整理している情報サイトです。 公式サイト

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