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『クリニックの栄養士の求人を見つけたけど、実際に何をする仕事なんだろう』と気になっている方も多いですよね。病院とは違って、仕事の中身が見えにくい職場です。
結論から言うと、クリニックの栄養士・管理栄養士は、外来に通う患者さんへの栄養相談が仕事の中心になりやすい職場です。病院のような大きな給食の運営がない分、一人ひとりと向き合う時間が長くなります。
この記事を読めば、クリニックでの仕事の流れと、病院との働き方の違いが分かります。
クリニックの栄養士・管理栄養士とは?
クリニック(診療所)で働く栄養士・管理栄養士は、医師のもとで、通院している患者さんの食事や栄養の相談にのる仕事が中心です。療養のための栄養の指導は、主治の医師の指導を受けて行います。
栄養士法では、管理栄養士の業務の一つとして「傷病者に対する療養のため必要な栄養の指導」が定められています。さらに、その指導を行う時は主治の医師の指導を受けなければならないとされています。
クリニックでは医師との距離が近いので、日々の相談の中で医師と方針をすり合わせながら進めることが多いんです。
日本栄養士会の資料では、2025年3月末の会員のうち、病院やクリニック等の医療施設で働く人が42%とされています。会員だけの数字ですが、医療の現場は栄養士・管理栄養士の大きな職場の一つですよね。
| クリニックで働く時に知っておきたい決まり | 内容 |
|---|---|
| 栄養士法 第1条2項 | 管理栄養士の業務に、療養のため必要な栄養の指導が含まれる |
| 栄養士法 第5条の5 | 療養のための栄養の指導は、主治の医師の指導を受けて行う |
| 入院基本料の要件 | 入院のベッドがある有床診療所は、栄養管理を担当する管理栄養士が非常勤でもよいとされる |
栄養士と管理栄養士で変わること
『クリニックで、管理栄養士ではなく栄養士として働いている人もいるの?』という疑問もよく聞きます。
厚生労働省の資料では、入院中の栄養食事指導は管理栄養士が医師の指示に基づいて行うものと整理されていて、同じ資料に外来の栄養食事指導も並んでいます。そのため、外来での栄養相談を担当する求人では、管理栄養士の免許を条件にしているものもあります。
栄養士として応募できる求人もありますが、仕事の範囲は職場によって違います。求人票で「担当する業務」と「必要な免許」を確かめておきましょう。
病院とクリニックの働き方の違い
病院とクリニックは、同じ医療の現場でも、仕事の中心や一緒に働く人の数がかなり違います。比べる表で、自分に合う働き方を考えてみてください。
ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。病院とクリニックの働き方の違いを、項目ごとに比べてみました。
| 比べる点 | 病院 | クリニック |
|---|---|---|
| 主な相手 | 入院している患者さん | 外来に通っている患者さん |
| 仕事の中心 | 栄養管理計画、給食管理、チーム医療 | 外来での栄養相談、説明の資料づくり |
| 給食の運営 | 入院の食事を毎日出す | 入院のベッドがない所では給食の運営がないことが多い |
| 一緒に働く人 | 医師・看護師・薬剤師・調理師など多くの職種 | 医師・看護師・受付のスタッフなど少人数 |
| 栄養士・管理栄養士の人数 | 複数人の部署になりやすい | 一人だけのことも多い |
| 勤務の形 | 食事の時間に合わせたシフトがある所も | 外来の診療時間に合わせた勤務になりやすい |

『一人だけの職場って、不安じゃない?』と思う方もいますよね。相談できる同じ職種の先輩がいない分、自分で調べて判断する場面は増えます。一方で、医師と直接話しながら仕事を進められるのは、クリニックならではの良さなんです。
病院の管理栄養士の仕事は、病院の管理栄養士の仕事|入院患者の栄養管理とチーム医療でくわしく紹介しています。
- 同じ患者さんと継続して関われる
- 医師と直接相談しながら進められる
- 生活に合わせた提案をじっくり考えられる
- 同じ職種の相談相手がいないことがある
- 説明の資料などを一人で準備する
- 栄養相談以外の業務を兼ねることがある
外来での栄養相談の流れ
外来の栄養相談は、話を聞くことから始まり、目標を決め、次回に振り返る流れで進みます。日本栄養士会が紹介している栄養管理プロセスの考え方が参考になります。
日本栄養士会は、栄養管理の手法として「栄養管理プロセス」を紹介しています。栄養アセスメント、栄養診断、栄養介入、栄養モニタリングと評価の4段階です。
クリニックの外来での栄養相談も、この流れに沿って考えると分かりやすくなります。
- 医師から相談の依頼を受け、相談の目的を確かめる
- 患者さんから食事や生活の様子を聞き、状況をつかむ
- 聞いた内容から、食事の課題を整理する
- 患者さんと一緒に、続けられそうな目標を決める
- 次の来院の時に、目標が続けられたかを振り返る

例えば、相談の場面ではこんなやりとりがあります。
「平日の昼は、どんなものを食べることが多いですか?」
「コンビニで買うことが多いです。忙しくて」
「では、まずは選ぶ時の目安を一つだけ決めてみましょうか」
いきなり全部を変えようとせず、相手の生活の中でできることを一緒に探すのがポイントです。栄養指導の流れは、栄養指導とは?管理栄養士が行う栄養相談の流れでもくわしく紹介しています。
栄養相談のほかにする仕事
クリニックの栄養士・管理栄養士は、栄養相談のほかに、次のような仕事をすることもあります。
- 患者さんに渡す食事の資料や献立例を作る
- 相談の内容を記録し、医師と共有する
- 次の相談の予約や準備をする
- 求人によっては、受付や事務の仕事を兼ねる
どこまでを担当するかは、クリニックによってかなり違います。面接の時に、1日の仕事の流れを聞いておくと安心です。
相手に伝わりやすくする工夫
外来の栄養相談は、1回の時間の中で、相手が家に帰ってから続けられることを見つけるのが大切です。
- 最初に、相手が困っていることを聞く
- 一度に伝えることは1〜2つにしぼる
- 専門用語を日常の言葉に言い換える
- 資料には、相手の生活に合った例を書き込む
- 次の来院で何を振り返るかを一緒に決める
『正しい情報を全部伝えたい』という気持ちになりますよね。ただ、たくさん伝えるほど、相手は何から始めればいいか分からなくなりがちなんです。
クリニックの1日の流れの一例
クリニックの1日は、外来の診療時間に合わせて動きます。ここでは、栄養相談を担当する場合の一例を紹介します。
| 時間帯 | 仕事の一例 |
|---|---|
| 診療の前 | その日の予約の確認、資料の準備 |
| 午前の診療 | 医師から依頼された患者さんの栄養相談 |
| 昼休み | 相談の記録の整理 |
| 午後の診療 | 栄養相談、医師との情報共有 |
| 診療のあと | 記録の仕上げ、次回の資料づくり |
在宅への訪問という働き方も
厚生労働省の資料には、通院がむずかしい在宅の方に、管理栄養士が医師の指示に基づいて行う訪問の栄養食事指導も評価項目として並んでいます。
クリニックの中には、外来だけでなく在宅の方への訪問に関わるところもあります。訪問の仕事に興味がある方は、在宅訪問管理栄養士とは?もあわせて読んでみてください。
クリニックの求人の見方
クリニックの求人は、職場ごとに仕事の範囲や必要な免許が大きく違います。応募する前に、求人票と面接で確かめておきましょう。
『クリニックの求人は数が少なくて、何を基準に選べばいいか分からない』という方も多いはずです。次のチェックで確かめてみてください。
- 必要な免許は栄養士か管理栄養士か
- 栄養相談は1日にどのくらいの人数を担当するか
- 栄養相談以外にどんな業務があるか
- 同じ職種の人が何人いるか
- 診療時間に合わせた勤務時間と休みの形
求人の探し方や転職の考え方は、管理栄養士・栄養士の転職|経験を活かせる職場の選び方で紹介しています。
クリニックで働くまでの流れ
クリニックで栄養士・管理栄養士として働くまでの流れは、次のとおりです。
- 栄養士養成施設を卒業して、栄養士免許を取る
- 外来の栄養相談を担当したいなら、管理栄養士国家試験に合格して免許を取る
- クリニックの求人で、必要な免許と仕事の範囲を確かめる
- 面接で、1日の流れや相談の担当人数を聞いて応募先を決める
管理栄養士の免許を持っていると、応募できる求人の幅が広がります。まだ栄養士の方は、働きながら管理栄養士を目指す道もありますよ。
クリニックに向いている人
『自分にクリニックの仕事は合うかな』と迷っている方は、次の点で考えてみてください。
- 一人ひとりの話をじっくり聞くのが好き
- 自分で調べて工夫するのが苦にならない
- 少人数の職場で、いろいろな仕事に柔軟に関われる
- 同じ患者さんと長く関わることにやりがいを感じる
当てはまる項目が多いほど、クリニックの働き方と相性がよいかもしれません。
クリニックの経験が活きる場面
外来で一人ひとりの相談にのった経験は、ほかの職場でも活かせます。
例えば、特定保健指導は医師・保健師・管理栄養士が中心になって担うとされていて、初回の面接や行動目標・支援計画の作成も管理栄養士が行えます。相談の経験は、こうした保健指導の仕事にもつながるんです。くわしくは特定保健指導と管理栄養士で紹介しています。
栄養士ガイド
栄養士・管理栄養士の学校や講座を比べたい方へ
栄養士・管理栄養士をめざす道は、大学・短大・専門学校(養成施設)の選び方で大きく変わります。働きながら管理栄養士国家試験をめざす人には、試験対策の講座という選択肢もあります。気になる学校や講座の資料を取り寄せて、実習や国家試験の支え方、通いやすさを同じ物差しで見比べるのが近道です。比べ方のポイントをまとめました。
無料学校・講座の資料請求と比べ方を見る栄養士の免許につながるのは、都道府県知事などが指定した養成施設です。指定の有無は学校の案内や公的機関の情報で確認できます。
クリニックの栄養士についてよくある相談
知恵袋などでは、「クリニックの栄養士は何をするのか」「栄養士だけで働いている人はいるか」「新卒でクリニックに入るのはよくないか」といった相談がよく見られます。
クリニックの栄養士って、主に何をするの?
近くのクリニックで栄養士の募集を見つけて、何をする仕事か知りたい、という相談です。
多くの場合、外来に通う患者さんへの栄養相談と、そのための資料づくりや記録が中心になります。ただ、クリニックによって担当する仕事の範囲は違うので、求人票と面接で確かめるのがいちばん確実です。
新卒でクリニックに入るのはよくない?
新卒でクリニックに入ると、あとで困るのではと不安になる方もいます。
『最初は病院で経験を積むべき?』と迷いますよね。新卒でクリニックに入っても、栄養相談の経験をしっかり積むことはできます。ただ、一人だけの職場だと教わる機会が少ないこともあるので、相談できる人がいるか、研修の機会があるかを確かめておくと安心です。
クリニックで栄養相談と事務を担当していた。次の職場で活かせる?
前の職場のクリニックで、栄養相談と事務を担当していたという相談もあります。
栄養相談の経験は、病院や保健指導の仕事などでも話せる経験です。応募する時は、相談の件数や工夫したことなど、具体的に伝えられる内容をまとめておきましょう。
よくある質問
クリニックの栄養士は献立作成をしますか?
入院のベッドがないクリニックでは、給食の運営がないことが多く、献立作成より栄養相談が中心になりやすいです。患者さんに渡す献立例を作ることはあります。
クリニックで働くには管理栄養士の免許が必要ですか?
外来の栄養相談を担当する求人では、管理栄養士の免許を条件にしているものもあります。栄養士で応募できる求人もあるので、必要な免許と業務の範囲を求人票で確かめてください。
病院とクリニック、どちらが向いているか分かりません。
たくさんの職種と動くことや給食の運営に関わりたいなら病院、一人ひとりとじっくり向き合いたいならクリニックが合いやすいです。この記事の比べる表を参考に考えてみてください。
クリニックの栄養相談は1回でどのくらい話しますか?
時間の長さはクリニックや相談の内容によって違います。面接の時に、1回の相談の時間や1日の担当人数を聞いておくと、働き方をイメージしやすくなります。
クリニックは一人職場が多いと聞きます。大丈夫でしょうか?
同じ職種の相談相手がいないことはあります。日本栄養士会の研修などで学び続ける仕組みもあるので、職場の外でも学べる場を持っておくと安心です。
まとめ
- クリニックの栄養士・管理栄養士は、外来での栄養相談が仕事の中心になりやすい
- 療養のための栄養の指導は、主治の医師の指導を受けて行う
- 病院と比べると、給食の運営が少なく、少人数で働くことが多い
- 外来の栄養相談は、話を聞き、目標を決め、次回に振り返る流れで進む
- 求人によって必要な免許と仕事の範囲が違うので、事前に確かめる
クリニックは、一人ひとりの患者さんとじっくり向き合える職場です。気になる求人があれば、まずは仕事の範囲と必要な免許を確かめるところから始めてみてください。





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